皮膚の保湿について

季節の症状 秋~冬
更新日:2013/11/06
秋から冬になり湿度が低下してくるとともに皮膚の水分が奪われていきます。
その結果、アトピーの方は湿疹が悪化し、痒みが増加し、それ以外の方もシワの増加などの症状がでてきます。今回は皮膚の保湿についてお話します。

保湿剤の種類

1.尿素製剤(ケラチナミン、ウレパール、パスタロン)

  尿素は水分を結合する性質があり高い保湿効果が期待できます。掻き傷の部分では多少刺激があります。
  手のひらや足底などに向いています。

2.ヘパリン類似物質(ヒロドイド、ビーソフテン)

  難しい名称ですが皮膚科領域の保湿剤としてよく処方されます。べたつきが少なく使用感がよいです。
  皮膚の刺激感も少なくひどい湿疹以外には使用可能です。

3.ビタミンA,ビタミンE含有剤(ザーネ軟膏、ユベラ軟膏)

  手湿疹、手荒れに有効

4.その他(プロペト、ワセリン、アズノール軟膏)

  刺激が少ないのが特徴でひどい湿疹やジクジクした状態でも使用できます。保湿効果と皮膚の保護効果を同時に持っています。

以上のように各種の保湿剤がありますので主治医の指示に従って使用してください。

あと健康保険では処方できませんが効果的な保湿剤としてセラミドがあります。

セラミドについて

   セラミドは細胞間脂質といって皮膚の細胞と細胞の間を埋める作用をしています。
   皮膚のターンオーバーのしたがって皮膚表面に近づくと細胞の表面で保湿効果をだします。
   天然セラミドは高価で花王が合成のセラミドをキュレルとして販売しています。

最後にヒアルロン酸についてご説明します。

   ヒアルロン酸は当院では通常注射として使用します。その注射をしているとまず感じるのは皮膚のうるおいです。
   このヒアルロン酸を保湿剤をとして配合しているのが当院お勧めのフェイスミルクです。
   さらにナノテクノロジーで細かい粒子にしてあるので皮膚からの吸収が良いです。

こうした保湿剤は使用するタイミングが大事です。
それは入浴直後です。皮膚の水分がなくならないうちに使用することでより良い効果をだすのです。

乾燥した季節を適切な保湿剤で健康な皮膚を維持しましょう。